夏の思い出たち 鈴鹿8耐編 part.2

 前回からの続きで、鈴鹿8耐編。
 土曜日のレースはつつがなく終わり、翌日日曜もまた炎天下のサーキット。土曜はまだ4時間ですが、日曜はイベント名の通りの8時間耐久。ライダーの技量、マシンの性能をそれぞれ心技体の「技」と「体」とするなら、照りつける太陽が奪っていく体力を補うものが「心」でしょうか。観ている方はまだ水分補給も木陰で休むも自由ですが、ライダーは交代するまでの間は集中し続けないといけませんからことさら大変です。GTレースなら最近はエアコンを搭載したマシンとなりつつありますが、二輪にそんなものなさそうですしね……。

 さて、この日の機材はこのみんことCanon EOS 70Dに、メインレンズのSIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary。最長600mm(換算960mm)ともなると、観客席のどこからでもサーキット上の被写体を寄せられるので、たいへん便利です。まぁ最短150mm(換算240mm)だと、ヘアピンあたりで窮屈になるので、一長一短と言えなくもないですが……。
 でもまぁ、長いことはいいことだ、と言わんばかりに目いっぱい伸ばして撮影です。大きなレースならだいたい2〜3日(場合によってはそれ以上)はイベントをやるので、広角で撮りたければ別の日に撮ればいい。この日はひたすらテレ端を使って撮影。


YamashinaKawasaki&BusinessRalliartKAWASAKI ZX-10R
Canon EOS 70D + SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary
600mm(トリミング有)・ ISO100・F6.3・1/500

 まずは東コースから撮影開始。上の写真は逆バンクコーナーですね。鈴鹿で1-2を争う人気撮影スポット。この日もたくさんのアマチュアカメラマンが集まってました。
 今回はあまりシャッタースピードを遅くしない方針で撮っています。四輪と違ってコーナーで車体ごと傾いているから(ハングオンというらしいですね?)、そう流さないでも止まっては見えないだろうと。場所を変えてマシンを横から撮る時でも、せいぜい1/160〜1/100くらいで。そもそも焦点距離が長いので、がんばってスローシャッターにしないでも、そこそこ流れて見える。


YAMAHA FACTORY RACING TEAM / YAMAHA YZF-R1
EOS 70D + 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary
400mm(角度調整有)・ ISO100・F10・1/160

 上と下の写真は場所をさらに東に移して、2コーナーからS字です。F1のエリアでいうと、C席あたりから狙ってます。
 写っているYAMAHA FACTORY RACING TEAMは、今大会での優勝チーム。YAMAHAのマシンが8耐を制するのは、実に19年ぶり! 快挙ですね。
 ちなみに8耐における最多優勝はHondaマシンですが……。F1も早く強くならないかなぁ。

奥側:team R1 & YAMALUBE / YAMAHA YZF-R1
手前:YAMAHA FACTORY RACING TEAM / YAMAHA YZF-R1
EOS 70D + 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary
300mm(トリミング有)・ ISO100・F11・1/160

 こちらもちらほらとカメラマンがいますが、逆バンクほど多くはないしエリアが広いので、撮影ポイントにはそれほど困りません。まぁ撮るよりは見る方が楽しいところではありますが。
 1コーナーは逆側なので遠いですが、2コーナー〜S字にかけて駆け抜けていくマシンを一望できる。1コーナーでオーバーテイクしたばかりのマシンが目の前を通り過ぎる時の盛り上がりは最高です。客席全部で「おおーっ!」と歓声が上がる。
 お腹が空いたら食べ物も観客席脇で売ってますし、疲れたり雨が降ってきたりした時のために休憩用のテントまである。至れり尽くせりです。F1なら各チームの応援席が設置されるのもこのエリア。
 私は二輪については詳しくありませんが、四輪では観戦エリアとして好きな場所。F1だとちょくちょくS字に席を取って観戦しています。良い席の割に価格が手頃なのもナイス。F1以外なら指定席券すらいらないですしね。



 S字を別角度から見るのであれば、D席(D-5)が挙げられます。S字と逆バンクの中間に位置する席ですが、S字を出口側から見られるので、くねくねと右へ左へコーナリングするマシンを正面に見て取れます。2コーナーから遠くなるし1コーナーは全く見えなくなるので、F1だとオーバーテイクが見えなくなりますが、S字をクリアしていくマシンの挙動は通好みの面白さです。迫力には欠けますが、マシンのコーナリング性能やドライバーの技量・感性が如実に見て取れる。それにF1(というかフォーミュラカテゴリ)以外なら、S字でも普通にオーバーテイクしますしね、みなさん。
 ただ、D席は横に長いので、同じ「D席」といっても観れるものが全然違う。D-5席は先に書いた通りですが、D-4席西寄りから西はS字出口(5コーナー)〜逆バンクがメイン。


CLEVERWOLFRACING・TT45&NOI:Z / YAMAHA YZF-R1
EOS 70D + 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary
400mm(トリミング有)・ ISO160・F6.3・1/200

 上の写真はD-4とD-3の間くらいから撮ったもの。この席はコースを斜め上から見下ろす格好になるので、二輪を写すと真上から撮ってるみたいになります。
 なお、8耐みたいな真夏の陽が高い時期はともかく、だいたい10月(今年は9月末ですが)に行われるF1だと、D席は日陰になる場所が多いので、比較的涼しく観戦できるのも嬉しいです。

 さてまた場所を移して西コース。長いレンズだけどヘアピンで撮影します。まぁ二輪は被写体が小さいので大丈夫。

AKENO SPEED・YAMAHA / YAMAHA YZF-R1
EOS 70D + 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary
500mm・ ISO100・F6.3・1/500

 ヘアピンはデグナーから110Rを抜けた後、一気に急減速するコーナーなので、マシンが混み合うことが多いです。たくさんのマシンが一度にファインダー内に収まりますし、何しろスピードが遅いので、私みたいなヘボいのでも楽に撮れるのが良いところです。それに観客席からコースが近いので、スピードがなくても迫力満点。
 また、転倒する人が比較的多いのも印象的。転んだ人を撮りたい人は、ここで張っていると誰かしら転びます。他に転ぶ人が多いのは、デグナー、1コーナー、スプーン……あたりかなぁ。

 ちなみにF1では、2010年に小林可夢偉がさんざん他車をオーバーテイクしたせいで、翌年から少し料金が値上がりしました(笑。


TEAMJP&TAKE-UP CANADA / SUZUKI GSX-R1000
EOS 70D + 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary
400mm(トリミング有)・ ISO100・F6.3・1/500

 最後は大幅にレタッチしたものを。逆バンクコーナーで撮った写真を、たまにはモノクロで。

RSG Racing & School Family / Honda CBR1000RR
EOS 70D + 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary
500mm(トリミング有)・ ISO100・F10・1/160
Lightroomプリセット「白黒スタイル2」適用

 今回はここまで。続きはまた次回に。

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