フィットRS改造計画
2011年2月に購入したホンダGE8フィットRS(6MT)も、このたび5年を乗り続けて、2度目の車検を通しました。外装のツヤはさすがに経年に押されてきてますが、メカ的には元気いっぱい。あと4年は走ってもらいたい。
フィッたんと呼んで可愛がってる車ですが、バランスのとれた良い車です。足回りは軽快、エンジンはレスポンス良く回り、ボディ剛性も高い。RSのバッジはロードセイリングの略ですが、スポーツと解釈して過言ではない走りを堪能させてくれます。
フィッたんの前に乗っていたのがTA-GGAインプレッサスポーツワゴンWRX、さらにその前はDB8インテグラType-Rですから、それらに比べればもちろん性能的にはぐっと劣る。特にエンジンは非力(といっても1050kgの車重に120ps/14.8kgなので充分なパワー)。インテRのB18Cエンジンなんて、メーカーの正気を疑うほど鋭いレスポンスでしたから、それに比べると……。
とはいえ、フィットRSの良さというのは、それらの高性能スポーツとは別にところにあります。
極端にハイパワーではなく、それでいてレスポンスの良いエンジンと、限界のわかりやすい駆動系やブレーキは、実に気持ち良く車の挙動をドライバーに伝えてきます。ゆっくり走るもよし、速く走らせるもよし。ハイスペックすぎない運動性能は、車の性能に”頼る”のではなく、車の性能を”使って”走ることの悦びを教えてくれる。
コーナーが連続するワインディングをひらりひらりと駆け抜けていけば、いかにも「走ってる」という感覚に浸れること請け合い。上手くラインをトレースできたら、それは車に頼りきりのドライブではなく、車を走らせたドライビングの賜物です。
ハイパワースポーツとは一味違う、自分の手の中で操るスポーティさ。それがホンダ・フィットRSの魅力。
それにGE8のRS、特にこの後期型はルックスが良いんですよねぇ。フロントのこの「ニヤッ」といたずらっぽく笑った感じがたまらなくキュート。現行のGK系列フィットよりもずっと素敵なデザインです。
さて、そんなフィッたんですが、車検を機に、いくつかのパーツを交換しました。交換したパーツは次の通り。
サスペンション:SHOWA TUNING SPORTサスペンションキット
クラッチ:無限 Copper Fiber Clutch System
ブレーキパッド:Project μ B-SPEC
タイヤ:TOYO DRB
主目的はサスペンションです。純正のも良いんですけど、ややリアが落ち着かないので、もうちょっとどっしり踏ん張って欲しくて。
ブレーキパッドは、純正よりリニアなコントロール性になればなと。性能よりもフィーリング重視。
クラッチは、ぶっちゃけ変えてみたかったから変えたというのが本音。「変えるとどんな感じになるのか?」に興味があったのですよ。エンジンパワーがアップしたわけでもなし、真面目なチューニングとしては実に微妙。なんでもやってみて確認しようという姿勢です。
タイヤについては、単に前のタイヤが古かったので替えただけ。それ以上でも以下でもなし。
車検費用と合わせて工賃込み30万円弱の出費でしたが、まぁ新車買うよりは安いですし。この値段で少し違ったネオ・フィッたんになるなら良いかなと。
ちなみにホンダディーラーで付け替えてもらいましたが、元々付いてたクラッチを見せてもらいました。それがこちら。
クラッチ自体はさほど減ってはおらず、まぁ年数なりの状態といったところ。まだまだ使える感じですが、5年でお役御免です。お疲れ様。
交換した後のクラッチは外からは見えませんが、サスとブレーキはかろうじて確認できます。あともちろんタイヤも。
上はショーワチューニングの通称赤足。無限、モデューロあたりと迷いましたが、評判が良かったのでこれに。
これはプロジェクトミューのブレーキパッド。かろうじて見える緑色っぽいのがそれです。なぜプロミューか? 山口美羽ちゃんが好きだからさ。
こちらがタイヤ。GE8フィットRSのタイヤは185/55R16という、かなり珍しいサイズのタイヤなので、選択肢が少ないです。TOYO DRBはその中でもコスパに優れると評判のタイヤ。ぶっちゃけ安いんです。
先に書いておくと、性能もフィーリングも純正(ブリヂストン TURANZA)と変わらないです。若干、当たりが柔らかくなった気がしないでもないですが、無視できる範囲です。これで純正よりずっと安いんだから確かにコストパフォーマンス抜群です。
これらを装着して戻って来たフィッたんと、本日(すでに昨日)2月7日、本宮山近辺の峠にドライブに行ってきました。
ルートはこちら(GoogleMap)。
岡崎市役所額田支所から473号線を北上し、乙川を渡った交差点から35号線に入って東へ進路をとり、突き当りを右に曲がって301号線をさらに東に進み、田原の交差点を右に曲がって南下して作手村の「つくで手作り村」へ。そこから37号線に入って西へ進み、くらがりキャンプセンターを通り過ぎてさらに西へ進み、途中で334号線に入って南下、21号線から31号線を経由して1号線を北上し、新箱根入口の交差点まで走って左に曲がり、473号線を南下して蒲郡まで行くというコース。峠道いっぱいです。
この近辺は愛知県内有数の"走れる"道ばかりなので、その手の車やらオートバイやらがたくさん走ってます。誤解なきように言っておきますが、マナーはさほど悪くないですよ。少なくとも昼間は。夜になるとどうかわかりませんが……。
さて、足回りのパーツ交換を施したフィットRSと行く峠道。まずはクラッチが重い! 「んん!?」というくらい重い。それこそ昔乗ってたインテRみたいな重さ。ああ、そうだ、スポーツ系のクラッチってこんなだった。
もちろんメタルクラッチに比べれば全然純正に近いですが、ノーマルのフィットRSはステアやペダル類が軽いので、そこからするとかなり違う。久々に感じる重さです。
クラッチミートについては、ミートポイントが純正よりわかりやすくなりました。重くて大変だなと思ったのは最初だけで、慣れてくるとクラッチワークが楽しいです。「繋がってる感」みたいなのもありますが、これは気のせいかも。
ブレーキも純正よりリニアです。制動力も強いですが、踏力でコントロールしやすいので、安心感があります。まぁストリート走行しかしてないので、さほどブレーキに酷ではないですし、サーキットに行くとまた違うかも。
そしてサスペンション。よく粘ります。かなり良い感じで踏ん張ってくれます。
ノーマルのサスペンションも、コンパクトスポーツとしてはかなり頑張ってくれるサスでしたが、ショーワの赤足は、そこからさらに一息頑張ってくれる感じ。荷重をかけていって「そろそろかな……」というところより、もう一歩か二歩先まで破綻しない。
ぐっときついコーナーで荷重をかけてやっても、けっこうなところまで踏ん張るので、峠道がすごく楽しい。
ついでに、ノーマルはリアの挙動が若干フワフワ気味で落ち着かない感じがありましたが、それがなくなってます。最初の当たりは少し柔らかい感じですが、芯は引き締まっており、結果的には純正よりやや硬め。軽快さはそのままに、路面のギャップをうまくいなしてます。スピードを出して走りたいサスですね。
もちろん低価格帯の、リアルスポーツではない日常スポーツの足という範囲内での話ですが、全体的に一回りグレードアップした感じです。サーキットレーサーではない、ストリートドライバーの足ですね。ただの街乗りで導入するメリットはさほどないですが、ワインディングを流す時には効果が実感できます。
今回走った道はかなり狭くタイトな峠道が中心でしたが、もうちょっと広めのワインディングでも気持ち良く走れそう。夏の晴れた日に、高原の道を走りたいですね。
誤解なきよう書いておきますが、フィットRSはノーマルの状態でも、かなりハイレベルにまとまった車です。個人的な趣味でパーツ交換に手を染めてますが、実際のところ、特にそんなことをしなくても、充分すぎるほど楽しい一台ですよ!
途中、作手村のつくで手作り村で休憩を挟みながら、天気の良い峠道をひたすらドライブした一日。充実してました。次のロングドライブは今週木曜からの旅行。一昨年8月以来の茨城は大洗。再び、ガールズ&パンツァー聖地巡礼です!
……ところで、今回473号線がルートの中に入っていますが、このうち新箱根から南下していく道中は、なんというか、ある種のノスタルジー(笑)を感じる建物が連なっていて、少し興味深かったです。
何かというと、ラブホテル……の廃墟。倒産したラブホテルが何軒も放置されてるんですよ。いちおうしぶとく営業してるところも2つほどありましたが、これがまた昭和の香りプンプンで……。
あー、まだこんなところがあったんだなぁ、となんとも言えない気分に。こういう社会の"日陰"にあたる匂いが好きな自分にとっては、なんともわくわくする道中でした(笑。
フィッたんと呼んで可愛がってる車ですが、バランスのとれた良い車です。足回りは軽快、エンジンはレスポンス良く回り、ボディ剛性も高い。RSのバッジはロードセイリングの略ですが、スポーツと解釈して過言ではない走りを堪能させてくれます。
フィッたんの前に乗っていたのがTA-GGAインプレッサスポーツワゴンWRX、さらにその前はDB8インテグラType-Rですから、それらに比べればもちろん性能的にはぐっと劣る。特にエンジンは非力(といっても1050kgの車重に120ps/14.8kgなので充分なパワー)。インテRのB18Cエンジンなんて、メーカーの正気を疑うほど鋭いレスポンスでしたから、それに比べると……。
とはいえ、フィットRSの良さというのは、それらの高性能スポーツとは別にところにあります。
極端にハイパワーではなく、それでいてレスポンスの良いエンジンと、限界のわかりやすい駆動系やブレーキは、実に気持ち良く車の挙動をドライバーに伝えてきます。ゆっくり走るもよし、速く走らせるもよし。ハイスペックすぎない運動性能は、車の性能に”頼る”のではなく、車の性能を”使って”走ることの悦びを教えてくれる。
コーナーが連続するワインディングをひらりひらりと駆け抜けていけば、いかにも「走ってる」という感覚に浸れること請け合い。上手くラインをトレースできたら、それは車に頼りきりのドライブではなく、車を走らせたドライビングの賜物です。
ハイパワースポーツとは一味違う、自分の手の中で操るスポーティさ。それがホンダ・フィットRSの魅力。
それにGE8のRS、特にこの後期型はルックスが良いんですよねぇ。フロントのこの「ニヤッ」といたずらっぽく笑った感じがたまらなくキュート。現行のGK系列フィットよりもずっと素敵なデザインです。
ニヤッ |
さて、そんなフィッたんですが、車検を機に、いくつかのパーツを交換しました。交換したパーツは次の通り。
サスペンション:SHOWA TUNING SPORTサスペンションキット
クラッチ:無限 Copper Fiber Clutch System
ブレーキパッド:Project μ B-SPEC
タイヤ:TOYO DRB
主目的はサスペンションです。純正のも良いんですけど、ややリアが落ち着かないので、もうちょっとどっしり踏ん張って欲しくて。
ブレーキパッドは、純正よりリニアなコントロール性になればなと。性能よりもフィーリング重視。
クラッチは、ぶっちゃけ変えてみたかったから変えたというのが本音。「変えるとどんな感じになるのか?」に興味があったのですよ。エンジンパワーがアップしたわけでもなし、真面目なチューニングとしては実に微妙。なんでもやってみて確認しようという姿勢です。
タイヤについては、単に前のタイヤが古かったので替えただけ。それ以上でも以下でもなし。
ちなみにホンダディーラーで付け替えてもらいましたが、元々付いてたクラッチを見せてもらいました。それがこちら。
なかなかこういうの見る機会ないです |
クラッチ自体はさほど減ってはおらず、まぁ年数なりの状態といったところ。まだまだ使える感じですが、5年でお役御免です。お疲れ様。
交換した後のクラッチは外からは見えませんが、サスとブレーキはかろうじて確認できます。あともちろんタイヤも。
赤足の異名どおりの赤さ |
上はショーワチューニングの通称赤足。無限、モデューロあたりと迷いましたが、評判が良かったのでこれに。
もうちょっとよく見えると嬉しかったんだけど |
これはプロジェクトミューのブレーキパッド。かろうじて見える緑色っぽいのがそれです。なぜプロミューか? 山口美羽ちゃんが好きだからさ。
トレッドパターンに大仰な名前が付いているTOYO DRB |
こちらがタイヤ。GE8フィットRSのタイヤは185/55R16という、かなり珍しいサイズのタイヤなので、選択肢が少ないです。TOYO DRBはその中でもコスパに優れると評判のタイヤ。ぶっちゃけ安いんです。
先に書いておくと、性能もフィーリングも純正(ブリヂストン TURANZA)と変わらないです。若干、当たりが柔らかくなった気がしないでもないですが、無視できる範囲です。これで純正よりずっと安いんだから確かにコストパフォーマンス抜群です。
これらを装着して戻って来たフィッたんと、本日(すでに昨日)2月7日、本宮山近辺の峠にドライブに行ってきました。
ルートはこちら(GoogleMap)。
岡崎市役所額田支所から473号線を北上し、乙川を渡った交差点から35号線に入って東へ進路をとり、突き当りを右に曲がって301号線をさらに東に進み、田原の交差点を右に曲がって南下して作手村の「つくで手作り村」へ。そこから37号線に入って西へ進み、くらがりキャンプセンターを通り過ぎてさらに西へ進み、途中で334号線に入って南下、21号線から31号線を経由して1号線を北上し、新箱根入口の交差点まで走って左に曲がり、473号線を南下して蒲郡まで行くというコース。峠道いっぱいです。
この近辺は愛知県内有数の"走れる"道ばかりなので、その手の車やらオートバイやらがたくさん走ってます。誤解なきように言っておきますが、マナーはさほど悪くないですよ。少なくとも昼間は。夜になるとどうかわかりませんが……。
さて、足回りのパーツ交換を施したフィットRSと行く峠道。まずはクラッチが重い! 「んん!?」というくらい重い。それこそ昔乗ってたインテRみたいな重さ。ああ、そうだ、スポーツ系のクラッチってこんなだった。
もちろんメタルクラッチに比べれば全然純正に近いですが、ノーマルのフィットRSはステアやペダル類が軽いので、そこからするとかなり違う。久々に感じる重さです。
クラッチミートについては、ミートポイントが純正よりわかりやすくなりました。重くて大変だなと思ったのは最初だけで、慣れてくるとクラッチワークが楽しいです。「繋がってる感」みたいなのもありますが、これは気のせいかも。
ブレーキも純正よりリニアです。制動力も強いですが、踏力でコントロールしやすいので、安心感があります。まぁストリート走行しかしてないので、さほどブレーキに酷ではないですし、サーキットに行くとまた違うかも。
そしてサスペンション。よく粘ります。かなり良い感じで踏ん張ってくれます。
ノーマルのサスペンションも、コンパクトスポーツとしてはかなり頑張ってくれるサスでしたが、ショーワの赤足は、そこからさらに一息頑張ってくれる感じ。荷重をかけていって「そろそろかな……」というところより、もう一歩か二歩先まで破綻しない。
ぐっときついコーナーで荷重をかけてやっても、けっこうなところまで踏ん張るので、峠道がすごく楽しい。
ついでに、ノーマルはリアの挙動が若干フワフワ気味で落ち着かない感じがありましたが、それがなくなってます。最初の当たりは少し柔らかい感じですが、芯は引き締まっており、結果的には純正よりやや硬め。軽快さはそのままに、路面のギャップをうまくいなしてます。スピードを出して走りたいサスですね。
もちろん低価格帯の、リアルスポーツではない日常スポーツの足という範囲内での話ですが、全体的に一回りグレードアップした感じです。サーキットレーサーではない、ストリートドライバーの足ですね。ただの街乗りで導入するメリットはさほどないですが、ワインディングを流す時には効果が実感できます。
今回走った道はかなり狭くタイトな峠道が中心でしたが、もうちょっと広めのワインディングでも気持ち良く走れそう。夏の晴れた日に、高原の道を走りたいですね。
誤解なきよう書いておきますが、フィットRSはノーマルの状態でも、かなりハイレベルにまとまった車です。個人的な趣味でパーツ交換に手を染めてますが、実際のところ、特にそんなことをしなくても、充分すぎるほど楽しい一台ですよ!
途中、作手村のつくで手作り村で休憩を挟みながら、天気の良い峠道をひたすらドライブした一日。充実してました。次のロングドライブは今週木曜からの旅行。一昨年8月以来の茨城は大洗。再び、ガールズ&パンツァー聖地巡礼です!
……ところで、今回473号線がルートの中に入っていますが、このうち新箱根から南下していく道中は、なんというか、ある種のノスタルジー(笑)を感じる建物が連なっていて、少し興味深かったです。
何かというと、ラブホテル……の廃墟。倒産したラブホテルが何軒も放置されてるんですよ。いちおうしぶとく営業してるところも2つほどありましたが、これがまた昭和の香りプンプンで……。
あー、まだこんなところがあったんだなぁ、となんとも言えない気分に。こういう社会の"日陰"にあたる匂いが好きな自分にとっては、なんともわくわくする道中でした(笑。
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