新章開廷!

かーなり前に「逆転裁判 甦る逆転」の話題を出したような気がしますが、再び「逆転裁判」。今回は、NintendoDSでリリースされた最新作「逆転裁判4」です。もちろん買いました。予約して、発売日当日に。




一日目に第一話を終えて、昨日は時間がなくてお休み、本日第二話の途中まで進めましたが、いや、もう、やっぱり「逆転裁判」はイイ! 軽妙洒脱な会話、思わぬところから局面が変わっていくシナリオなど、1~3までの良いところはそのまま引き継ぎつつ、新たなシステム「みぬくシステム」も、犯人を追い詰めていく感覚が実にスリリングで、とてもおもしろい。

そして何より、こちらも前シリーズから引き継いで、本格ミステリーとしても第一級! これが、ミステリーファンにはとても嬉しい。

まだ二話の途中までしかプレイしていませんが、冒頭の幕開けから二転三転していくプロットは、それなりに長いシナリオを決して飽きさせることなく、プレイヤーをつかんで離しません(今回は第一話から結構長い)。特に、逆転シリーズに共通して横溢している、僅かな手がかりが事件全体の様相を一瞬にして変える――いわゆる「逆転」に対するこだわりは今回も遺憾なく発揮されていて、第一話から胸のすくような逆転の謎解きがこれでもかと叩きつけられます。

もちろん、一新されたキャラクターたちもとても魅力的で、彼らの活躍だけでもお金を払って購入するだけの価値はあるといって差し支えない。前シリーズまでのキャラクターも何人か登場していますが、みんな相変わらず良い味出していますしね。大幅に雰囲気の変わってしまった成歩堂くんも、第一話の中盤から「やっぱりあのナルホドくんだ!」と快哉を叫びたくなるような活躍ぶりで、ファンを楽しませてくれます。



そしてなにより、シナリオ全体が、一本筋の通った「意志」によって、乱れることなく統率されているのがとても気持ちいい。



これが、ミステリーをよくわかってない書き手の書いたシナリオだと、「事件が起こって、捜査があって、解決して。これで良いんでしょ?」とでも言うかのような、全く無味乾燥で意味のない物語になってしまうことが往々にしてある。それではいけない。ミステリーのシナリオというのは、事件発生から解決に至るまでの構図が、ひとつの絵画を形作らなければ、それがどれだけ秀逸な謎解きを持っていようとも凡作なのです。名作と駄作の違いはそこにある。

「逆転裁判」に対して私がもっとも評価しているのはその点です。ビデオゲームでこれほどまでに「本格ミステリー」を体現したゲームは、ほかにはせいぜい「かまいたちの夜」(我孫子武丸:チュンソフト)が浮かぶくらいです。



前シリーズからのファンはもちろん、まだ逆転シリーズをプレイしたことのない人も、是非おすすめの一本です。




2007年4月14日 ――白詰草




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