続・大洗へ ~ガールズ&パンツァー聖地巡礼再び~ キャラクター編 Part 11

 前回に引き続き、続・ガールズ&パンツァー聖地巡礼シリーズです。巡礼で撮影してきた写真をネタに書いていきます。キャラクター編は今回で最終回!

50. 山郷あゆみ:大洗女子学園ウサギさんチーム(新屋酒店)


 ウサギさんチームの山郷あゆみは新屋酒店に。新旧両方揃ってます。前回来た時もそうですが、店主さん夫妻(?)がたいへん気さくな方々で、油断するとおしゃべりに花が咲きすぎて時間がずいぶん経過します(笑。
 この日も、どのお酒を買っていこうかと迷っている筆者に、あれこれと説明してくれて助かりました。買って行ったのが午前中のそこそこ早い時間で、そんなにお客さんがいなかったこともあるかも。



 ちなみにこちらのお店には、あゆみちゃんをイメージした梅酒「山郷のしずく」が売ってます。「やまごうのしずく」と読みますが、「あゆみちゃんのしずく」でも多分通じます。何しろ前回の巡礼時に、おかみさん本人が「あゆみちゃんのしずく」って口にしてましたから(笑。
 味も香りもたいへん良いのでオススメですよ。今回も当然買ってきました。



 あともう一本、こちらのお酒も購入。月の井酒造の純米吟醸「蔵酒」。こちらはまだ開けていませんが、楽しみです。



 周囲のキャラがあまりにも濃いせいで、TV版から微妙に目立たないあゆみちゃんですが、ふとした台詞だったり仕草だったりは、当時からとても愛らしい。劇場版でも、ワンポイントで飛ばしてくる言動はなかなかのもんです。明らかにシリアスな雰囲気になってきた瞬間の「体重をキープする!」は、さすが一年生組と唸らされる(笑。



 そして、桂利奈ちゃんとの絡み。釣りをしている桂利奈ちゃんに淡々とツッコんでいく様は、なんとも言えないペーソスに溢れていて素晴らしいです。「じゃあ、ハゼ」に対して、あゆみちゃんは果たしてなんと答えたのか、気になって仕方ありません。
 もちろん忘れちゃいけないのが、センチュリオンの砲撃を受けた直後。内部で吹っ飛ばされてる桂利奈ちゃんがクッション代わりに頭を預けてるのって、あゆみちゃんの胸なんですよね。なんとも羨ましい! あゆみちゃん、グラマーだからなぁ。



51. カチューシャ、ノンナ:プラウダ高校(酒のさかげん


 プラウダ高校のカチューシャとノンナは酒のさかげんさんに。両方とも新パネル。
 見ての通り、唯一、二つのパネルを同時に置いているお店です。やはりこの二人は一緒じゃないと据わりが悪いですしね。店内もプラウダ愛に溢れていて素晴らしいです。



 劇場版におけるカチューシャについては、以前にも書きましたが、仲間想いの一面がよく描かれていて、やっぱりプラウダの隊長はカチューシャなんだなと認識させられます。あの小さな体に、誰よりも仲間を想う心と、隊長としての責任感を秘めている。「逃げるなんて隊長じゃないわ!」という台詞を引用するまでもなく、彼女がただのワガママ娘でないことは、劇場版を観ればよくわかります。



 そのカチューシャを、より大きく成長させるきっかけを作ったのが、陰に日向にカチューシャを支えるノンナ副隊長。
 あの圧倒的不利な状況で、パーシング2両を撃破するという離れ業をやってのけるなど、単騎ではカチューシャ以上の強さを持っていると思われる彼女。その前のエキシビジョンマッチでも、西住みほ率いるあんこうチームと並ぶ、最多撃破数を誇っているのがノンナですしね。「ノンナまで失うわけにはいかないわ!」というカチューシャの台詞からも、彼女がプラウダの切り札として認識されていることがうかがえる。
 それでもなお、彼女が白旗と引き換えに先に行かせたのはカチューシャ。「あなたはこの試合に必要な方です!」から始まる台詞が、ただの盲信や過大評価でなかったということは、試合の最終盤で、カチューシャが勝負の行方を左右する重要な判断を下したことで証明されてました。
 隊長としてチームを引っ張るカチューシャと、副隊長としてそれを支えるノンナ。名コンビですよね。



 盲信といえば、高地に向かう前に、カチューシャが西住まほに「信じることと崇拝することは違う」と、一喝されるシーンがありましたね。あの時、普段は強気一辺倒のカチューシャが言葉に詰まってうつむくのが印象的でした。またさらにその前、作戦会議中に、やはりまほに睨まれて「うぐっ!?」とビビるとことかも。
 なんでしょう、カチューシャはまほが怖いんですかね。そういえばTV版でも、次戦の相手の隊長が西住流だと聞いて、たじろぐシーンがありました。前年度に彼女は黒森峰(=西住流)を撃破しているはずで、むしろ「西住流? またカチューシャがやっつけてあげるわ!」とか言いそうなものなのに。
 あるいは、さらにその前年度、カチューシャとまほが一年生だった時とかに、トラウマ級の負け方でもしたとかですかね。
 そのへん、語られていないドラマがありそうで、なんだか気になるんですよねえ。

52. 冷泉麻子:大洗女子学園あんこうチーム(大洗ホテル


 あんこうチームの遅刻魔・冷泉麻子は大洗ホテルのロビーに。例に漏れず旧パネルです。しかし変化したところがないわけではない。右膝近辺に貼ってある「ぶりたん!」のステッカーは、前回来た時(2014年8月)にはなかったもの。こういう細かいところで、時間の流れを感じますねえ……。



 ロビーというか売店のすぐ近くにこのパネルは立っており、売店入り口にはガルパンコーナーが。こちらの人事異動の辞令書も、去年の9月に発行されたものですね。営業部営業係アルバイトから、宿泊課フロント係アルバイトに。




 このダルマも、見るからに劇場版記念のものですよね。箱の中身がすごく気になるんですが、いったい何が……。あれ、これもしかして、見ても良かったのか? レジの人に聞いてみるべきだったか……。



 あんこうのぬいぐるみもキュートです。980円なら良心的かな?



 劇場版では、TV版ではさほど描かれなかった、他キャラとの友情がクローズアップされた麻子。TV版では武部沙織が、彼女の過去を知る人物として麻子のことを語るシーンがあったくらいですが、麻子が友人たちに対していかなる想いを抱いているのかは、表立って描かれてはいませんでした。
 それが劇場版では、仲間たちとの生活を大事に思っていること、友達と一緒の時間を愛していることが、はっきりと描かれています。
 それは世話を焼いてくれる沙織に遠回しの弱音を吐いているところであったり、夜の校庭に枕を抱いて現れたシーンであったり。
 しかしやっぱり最大の見せ場は、ふてくされたそど子たちを迎えに行くシーンでしょう。
 あの場面は初見で見た時、かなり驚きました。だって、麻子があんなにはっきり「寂しい」と口にするとは思わなかったですから。もっと遠回しに、わかりづらく、ほんの匂わせる程度で言うような、そんな性格だと思っていたのです。それが、ああもストレートな言葉で言うなんて、まったく想定の範囲外でした。
 それはそど子にとってもそうだったんじゃないかな。まさか麻子がそんな風に言うなんてと。だからこそ、ともすればわざとらしいとすら捉えられかねない言葉が、すっと胸に入って涙を流させたのかもしれません。



 でも考えてみれば、麻子がフランクに渾名呼びするのって、そど子だけなんですよね。あんこうチームメンバーでさえ、沙織以外については苗字にさん付けです。彼女が特に周りに壁を作っているとは思いませんが、そど子(と沙織)に対しては、他よりも少し気安いものを感じているのかもしれませんね。
 トムとジェリーの歌にあるような「仲良く喧嘩」というような間柄なのか、あるいはもう少し違ったものなのか。不思議な関係ですよね、彼女たちの仲は。

53. 西住みほ:大洗女子学園あんこうチーム(大洗シーサイドホテル


 我らが大洗の隊長・西住みほは大洗シーサイドホテルに。例によって旧パネルです。今回の巡礼二日目の宿はこちらでした。



 当初はこの宿でもあんこう鍋を食べる予定で予約しましたが、日程の都合でどうしても夕食までに間に合わないということで、急遽プランの変更を打診。旧なお願いにもかかわらず、快く(というかこちらの思っている以上に)柔軟に応じていただけて、大変ありがたかったです。
 そのうえ、夕食に出る予定だった戦車ケーキも、冷蔵庫に入れておいてくれるというサービスまで! 感謝感激です。



 ガルパンプランの特典グッズももらえました。至れり尽くせり。



 部屋にはありがちな緑茶の代わりに紅茶セットが。なんともニクい。こういうところはさすがガルパンの里というか、素晴らしい心配りですよね。



 そしてシーサイドホテルの名の通り海のそばなので、お風呂からの眺めが最高です。朝食の前にもお風呂をいただきましたが、明るくなってくる海を見ながらのお風呂は最高でした。あいにくの曇り空でしたが、晴れてればもっと綺麗だったでしょうねえ。



 さて、TV版に引き続き、大洗の隊長として、ガールズ&パンツァーの主人公として、作品全体を牽引した西住みほ。彼女の青春と成長を通して描かれる物語は、劇場版に至って、ひときわ輝かしいきらめきを、我々に見せてくれました。



 ストーリーを紐解く鍵となったのは、最初の感想にも書きましたが、やはり姉であるまほとの関係性。
 回想の中で、彼女はいつも姉に支えられている。アイスの当たり棒も、戦車から飛び降りて見せた時も、田園の中を駆けていく時も、前を導き支えてくれるのはいつも姉。これは私の憶測でしかありませんが、TV版の決勝戦でさえも、まほに"助けられた"部分は多かったように思います。
 それが、劇場版のクライマックスに至って、手を引かれてついていくだけの関係から、大幅な成長を遂げている。



 原動力となったのは、間違いなく大洗での生活。実家から離れて生活をはじめた最初の動機は逃避だったかもしれないけれど、彼女にとってはこの上ない成長の糧になった。
 TV版当時「戦車を避けてこの学校に来た」と弱音を吐いていた彼女が、「戦車に通れない道はありません」と語るほどの変化を遂げている。姉の庇護から離れたことで、これまで見えなかった多くのことが、見通せるようになったんでしょうね。
 まほが妹をスポイルしていたなどと言うつもりはありませんが、みほにとっては、やはりいちどは別の道を歩く必要があったのでしょう。



 島田愛里寿との最後の決戦。勝負を決めた最後の一撃は、姉妹がようやく対等に、並んで歩けるようになったことを示す暗喩。誰かに連れて行ってもらうのではなく、目指す地平に自分で到達する。手を引いてもらわずとも、ただ背中を押してもらえさえすれば充分。それが、あの一撃に込められた意味なのでしょう。
 言うなれば、"西住みほの解放"こそが本作のモチーフ。極めて高い次元で、作品に昇華されていると思います。

54. アリサ:サンダース大学付属高校(小林楼


 サンダース大付属のNo.3 アリサは小林楼さんに。こちらは新旧パネル両方揃ってます。新パネルは正面向いてちょっとドヤ顔な感じ? こっちの方がアリサらしいですかね。



 こちらの旅館、一時期ガルパンの湯のみが宿泊者にプレゼントされていたそうですが、またやらないかなあ。ぜひほしい。どんなんだったんだろう?



 ちなみにすごい老舗だそうで、なんでも江戸時代創業なんだとか。創業者も、まさか戦車のアニメとコラボするなどとは、夢にも思ってなかったろうなあ(アニメというものがなかったとかそういう話ではなく)。



 厳しい戦いを強いられた本作では、戦闘中の活躍という意味では見せ場のなかった彼女ですが、それを補って余りある見せ場が、夜の校庭に現れたあのシーンでした。「この借りを返すために――」に始まる台詞にグッと来た観客は数知れず。ドラマCD第3弾でも語られたとおり、試合中は手段を選ばない性格ですが、それ以外では普通の照れ屋で優しい少女です。恋が実ると良いんだけどね!



 それにしても、ウサギさんチームはなぜタカシのことを知っていたのか……。意外にアリサばりの情報収集能力を備えたメンバーがいるのか? 誰? ネットに強そうな大野あやか?

55. 澤梓:大洗女子学園ウサギさんチーム(いそや旅館


 いそや旅館さんには澤梓。行く前から絶対ここは新旧あるだろうと思ってましたが、案の定。休憩所のコレクションがさらに増えました!
 ここのコレクションを眺めているだけで長時間過ごせそうな勢いです。いろんなものが集まってきますよねここ。



 TV版、そしてOVAと、次期エース候補は私たちだと言わんばかりの活躍を見せていたウサギさんチーム。そのリーダーとしてメンバーをまとめていた彼女ですが、劇場版ではなかなか厳しい勉強をさせられてましたね。エキシビジョンマッチにしろ大学選抜戦にしろ、現在の自分たちとトップ選手たちの間に、どれほどの差があるのか、嫌というほど思い知らされたんではないでしょうか。



 しかしその中でも、得たものはきっと大きい。台詞としてはさらりと流された感のある「もっと身の丈に合った戦い方をしようよ」という"気付き"は、車長としての澤梓を飛躍させる、大きなターニングポイントになると思います。
 澤ちゃんの目標となる西住みほだって、よほど必要に迫られない限りは、不利と見た相手と無理に戦ったりしない。引いて、逃げて、確実に撃破できる手段を模索し、一度きりの勝機を窺いじっと待つ。
 強力な相手に勇敢に立ち向かっていく度胸は彼女たちの長所ですが、それに加えて、引くべき時は引いて静かに守り勝つことも必要。逆に、それを覚えたあかつきには、間違いなく澤ちゃんが次期隊長として、大洗を指揮できるようになるんじゃないでしょうか。



 あともう一つ、劇場版で忘れられないのは、本人には気の毒だけど学園艦を見送るシーン。これはウサギさんチーム全員ですが、びしょ濡れになりながら「さようならー!」とやっている様は、ホントに可愛い(笑。
 澤ちゃんなんて、「笑って見送ろうよー!」と言いながらダダ泣きですしね。一年生組の特権というべきか、彼女たちは何をやってても愛らしいんですよねえ……。


 これにてキャラクター編はおしまい。次回はその他編です。

コメント

このブログの人気の投稿

大洗へ ~ガールズ&パンツァー聖地巡礼~ 戦車編Part 1

フィットRS改造計画

鈴鹿でSIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporaryを使ってみる