続・大洗へ ~ガールズ&パンツァー聖地巡礼再び~ キャラクター編 Part 10

 前回に引き続き、続・ガールズ&パンツァー聖地巡礼シリーズです。巡礼で撮影してきた写真をネタに書いていきます。

43. ペパロニ:アンツィオ高校(喫茶ブロンズ)


 アンツィオ副隊長の一人ペパロニは喫茶ブロンズの店先に。新パネルですね。
 ここは鉄板ナポリタンが食べられるお店で、この日も中はお客さんでいっぱい。なお持ち帰りのドリンクを買いましたが、「はい、○万リラ〜」のやり取りを店員さんがしてくれました(笑)。素晴らしいサービス。アンツィオ高校生徒のパネルを飾っているだけあって、ノリが大変よろしいです。



 変態ドラテクを持つキャラの多いガルパンの中でも、劇場版においてナンバーワンのドラテクを披露したのは間違いなくペパロニでしょう。空中楼閣でカルロヴェローチェを超スピードで走らせる技術は、麻子やミッコでさえ持ってないんじゃないかなあ……。というか人間業じゃない(笑。
 そしてT型定規作戦。絶対無理だろ!という野暮なツッコミを拒絶する何かが、彼女のドライビングにはあります(笑。



 あともう一つ印象的だったのは、遊園地跡で交戦開始した敵味方を眺めつつ発した一言。「良いなぁー、ウチらもド派手に戦いたいなぁー」。あっ、やっぱり火力不足は気にしてたんだなと。OVAでは「戦いは火力じゃない」なんて嘯いてましたけど、本心は重火力でドンパチやりたかったんだなと。
 というかなぜP40持ってこなかったのか。せめてセモヴェンテとか……。まさかのCV33一両だけって、どういう打ち合わせでそうなったんでしょうか。結果的にこのCV33が、大洗連合の躍進の原動力となったわけですから、選択自体は正しかったわけですが、普通に考えたらタンケッテに3人乗って行こうとか思わないですよね。ホント、不思議な高校です。




44. カルパッチョ:アンツィオ高校(旬彩厨房ぎらばり


 アンツィオ高校のもう一人の副隊長・カルパッチョは、旬彩厨房ぎらばりに。こちらも新パネル。
 旧パネルの頃は店先のパラソルの下に設置されてましたが、この日は店内の通路に立ってました。外に置いておくと傷むからでしょうか。なお、写真が頭でっかちに見えるのは、場所の関係でパネルと距離を取れなかったためです。



 表にはパネルの代わりに(?)、小さなイラストのフォトフレームが飾られていました。お客さんからのプレゼントでしょうか? キャラもお店も愛されてますよね。
 この時の旅行では基本的に宿屋で食事を取っていたので、前回同様食事してないんですが、お店の雰囲気が良いので次こそは食べていきたいです……。歩いて行けばお酒も飲めるでしょうし。



 OVAではセモヴェンテの装填手として、たかちゃんことカエサルらカバさんチームと、激戦を繰り広げたカルパッチョさん。コミカルにボケとツッコミを連発する本隊をよそに、そこだけ空気の違う勝負論を展開していた彼女ですが、劇場版ではアンツィオ3人娘の一角として行動。漫才でもやっているかのような他2名に、冷静に、かつバッサリとツッコミを入れていく様がなんとも愛らしいです。「75倍です」は何度聞いても和む。
 そういえば劇場版では砲手でしたね。といっても機銃ですけど。ペパロニは前回はおそらく車長兼砲手で(席位置から推測)、今回は操縦手。アンツィオ高校はみんなけっこう何でもやれるんですかね。

45. ナオミ:サンダース大学付属高校(あんばいや


 サンダースが誇る砲手ナオミはあんばいやさんにいます。こちらは新旧両方揃ってます。前回は店先に出ていましたが、この日は店内に。



 それにしても、ここ蕎麦屋(兼・民宿)さんなんですけど、このパネルが店内に両方あるのは、場所とりすぎなんじゃ……(笑)。なんですかね、おそば食べながらパネルが見たいというような要望でもあったんでしょうか。



 劇場版ではかなり厳しい戦いを強いられたサンダース高。序盤でのアズミ中隊による急襲、終盤での中隊長3名による連携攻撃と、なかなか自分たちの戦いをさせてもらえなかったという感じでした。
 特にナオミは長射程によるアウトレンジからのスナイプが得意そうな感じですし、障害物の多い森林地帯や、複数車両相手の接近戦だと、持ち味が活かせないんでしょうね。



 それでも、転がる巨大車輪への正確な射撃や、T28重戦車の足元を狙った一撃など、全国でも有数の砲手と称される実力の片鱗は、かろうじて見せられてたかな。絶対本人は悔しいと思ってるでしょうけれど。

46. 河西忍:大洗女子学園アヒルさんチーム(森屋菓子店)


 アヒルさんチームの河西忍は森屋菓子店に。こちらも新旧両方揃ってます。
 こちらのお店で大福買って食べましたが、美味しかったです。かなり歩き疲れていた頃だったので、糖分が身にしみます。



 ところでこのお店、劇場版のエキシビジョンマッチで出てきてましたね。お店の外からではなく、中からのアングルで。あんこうチームとローズヒップらクルセイダー勢(プラウダ勢とだったかも)の追いかけっこの時だったと思いますが、表を駆け抜けていく戦車を店内側から見るという場面でした。私が買った大福が載っていたトレイも描かれてて、それで「あっ、あれはここのお店か!」と気付いた次第。



 試合会場を縦横無尽に駆けるアヒルさんチームの「脚」を預かる彼女。最大の見せ場はなんといっても「殺人レシーブ作戦」でしたが、まさかの大失敗はさすが脳筋アヒルさんチームというところでしょうか。いくらなんでも遠すぎる!誰がどう見ても遠すぎるよ!
 ちなみに「ガルパンFebri」でのキャストコメントでは、この殺人レシーブ作戦に加えて、「キャプテンとあけびちゃんに冷ややかな視線を送るあのシーン」が見どころと書かれているのが、何とも味わい深い。そこかよ!と(笑。



 個人的に印象に残ったシーンは、エキシビジョンマッチで福田に声をかけたシーン。「あとできっちり仕返しすればいいじゃない」という台詞の時ですね。
 これ全体としてはぜんぜんなんてことないシーンなんですが、この時の表情が、なんというか凄くお姉さんっぽいというか、どうかするとお母さんっぽい感じなんですよ。小さな子に言って聞かせるみたいな、そういう感じ。なんだか優しげで、ああこの子、すごく良いお母さんになりそうだなあー、と、いや女子高生に抱く感想じゃないんですが(笑。

47. 角谷杏:大洗女子学園カメさんチーム(丸五水産)


 大洗女子学園生徒会長・角谷杏は丸五水産に。こちらは新パネルです。魚屋さんですが、会長が店番しているだけあって、干し芋とか売ってます。



 その干し芋がこれ。繰り返し言いますが魚屋さんです。ついでにせんべいも売ってます。何屋だ。あと、バレンタインのイベントとして、干し芋をチョコでコーティングしたものが売っていました。けっこう美味しかったですよ。ものすごく甘かったですが……。



 TV版から見せていた策士の一面が、劇場版でいよいよ花開いた角谷杏。社会的には圧倒的に格上となる大人を相手に、押しては引いて、引いては押して、知略策略張り巡らせて、ついに掴んだ一縷の希望。示した道筋をゴールまで導くのが西住みほであるなら、最初に道そのものを作り出すのが角谷杏です。
 仲間たちの誰一人欠けても大洗女子はここまで来れなかったでしょうけれど、まず彼女がいなければ、どこへも歩いてさえ行けなかったという意味で、その存在の大きさは唯一無二。杏の仕事をずっと見てきていた河嶋桃や小山柚子はもちろん、下級生たちもまた、彼女の大きさをわかっているから、一見無謀とも思える道でもついていくのでしょう。



 そして、自身に寄せられる信頼と同じくらい、杏もまた、仲間たちをこの上なく信頼しているのでしょう。そうでなければ、誰もあんな必死に裏で奔走したりはしない。
 わずかな可能性でも、かすかな光でも、そこに道があるなら、未来は閉じていない。行き先さえ示すことができれば、絶対にゴールまでたどり着ける。自分だけでは辿り着けない場所へ、皆と一緒なら必ず到達できる。その信頼があるからこそ、杏は最後までくじけずに戦い続けることができた。
 廃校の体育館でメンバーに道を示したあのシーン。「無理な戦いだということはわかってる。でも……」に始まる台詞は、作中最高の名台詞です。それは単に希望を示したということだけではなく、杏が仲間たちに寄せる"信頼"がいっぱいに溢れているから。
 そしてもう一つ、印象的なのは決戦前夜。杏はみほに言います、「どうする? 辞退するという選択肢も……」と。あの時、杏はみほが必ずそれを否定すると、そう確信していたんだと思います。みほなら絶対に退かないとわかっているから、あの問いかけができたのだと。
 みほの返答を聞いた時の、杏の微笑み。あの満足そうな笑顔は、彼女が駆け抜けた時間、その苦労が、みほの言葉によって報われたことを示す証なんだと思います。
 その時点ではまだ戦いは始まってすらいないけれど、それでも、示した道を迷わず歩いて行ってくれる仲間がいるということは、杏にとって、何より嬉しいことだったんじゃないかなと、そう思います。

48. ももがー:大洗女子学園アリクイさんチーム(ウスヤ精肉店


 アリクイさんチームのももがーはウスヤ精肉店さんに。こちらは新パネル。お店の名物としては、TV版でも出てきていた串カツ。この日も串カツがよく売れていたようです。もちろん食べましたよ。お茶のサービスもあるので、上記の丸五水産さんとともに、巡礼者の憩いの場にもなっているようです。



 劇場版で大幅なパワーアップ(物理)を遂げたアリクイさんチームの例外にもれず、強烈な成長ぶりが最後の最後で仇となるという、素晴らしい活躍を見せてくれたももがー。しかし、あれをヘシ折るとは……。観客の誰も予想してなかったでしょうよ。



 彼女を含めたアリクイさんチームのエピソードで、最も好きなのは、夜中にチームのメンバーでネットゲームをしていたシーンです。ジャージ姿のねこにゃーが、画面に向かってチャットしているところですね。
 あの時、画面上に表示されていた会話がなんとも切ない。「離れ離れになってもいつでも会える!」「夜中でもね」「だから寂しくないよね」と。3人がそれぞれ一言ずつ送った3つのメッセージに、彼女たちがこれまで築いてきた時間の、その満ち足りた想いが詰まっているようで、とても胸に響きます。
 彼女たちが初めてリアルで顔を合わせたのって、TV版の決勝戦直前でしたよね。それまでは、画面の向こう側にいるネットの友達。顔なんて合わせないのが当たり前、離れ離れなのが当たり前の、オンラインだけの繋がりだったのが、アリクイさんチームの3人です。
 それが、TV版から劇場版までの、たぶん数ヶ月も経っていないわずかな期間のうちに、「寂しくないよね」と言葉にしなければ寂しさに耐えられないほど、お互いの存在が大きくなっている。もうネットの中だけでは満足できない、そんな関係になっている。
 アニメでは描かれない、彼女たちの日常。アリクイさんチームの3人が、どんな思い出をそこに残してきているのか。時間にしてわずか数秒のあのシーンに、その重みが凝縮されているように思えます。

49. 西住しほ:西住流戦車道師範(さまた接骨院


 西住流戦車道師範・西住しほさんは、さまた接骨院に。新パネルに刷新です。表情が柔らかく……なってませんね、はい。相変わらず凛々しい!



 さて、大洗での商店街では店と客の間で名刺交換に応じてくれますが、なにしろ接骨院に客としていく用事がない。どうしたものかと思いつつ、とりあえず受付で聞いてみたところ、名刺は切らしているが……と、こちらをもらえました。
 保健委員! 懐かしい響きです。しかしなんでも凝ってますねえ、大洗は……。



 TV版では、ストーリー上で敵役に近い立ち位置だったお母様ですが、劇場版では娘のために裏で工作してくれてましたね。対役人にしろ、対戦車道別流派の家元にしろ、大人同士の駆け引きというガルパンには珍しいエピソードで、作品の陰影を際立たせていました。
 それにしても画面から滲み出てくるのは、娘たちへの確かな愛情と信頼です。みほの方はまだ母親に引け目を感じているのがありありと見て取れますが、しほさんの方はもうすっかりみほのことを許しているんじゃないかな。
 例として、みほがまほに連れられて実家の庭を歩いている時、しほさんが襖の向こうから「まほ、お客様なの?」と声をかけて、まほはそれに「学校の友達です」なんて返しますが、あの時のしほさんの表情が、なんとも絶妙なんですよ。で、その後、まほの「友人からのお土産です」という書き置きと共に置いていった、みほの大洗土産を見ている時の表情も。あの時、しほさんは驚くでも怒るでもなく、ただ静かにそのお土産を見ているんですよね。
 もし、まほの言う「友達です」を信じていたとしたら、ああいう表情にはならないと思う。熊本の学校の友達が、茨城県大洗のお土産を持ってくるはずもなく、みほが買ってきたものに違いないはずで、それをしほさんが気づかないはずがない。気づいているけど表情を変えないのは、まほが連れていたのはみほなのだと、最初から気づいていたということでしょう。



 それともう一つ印象的だったのは、役人との対決シーン。ついに譲歩の条件を引き出した時に見せた、あの「よしよし」という表情がなんとも良い味です。
 あの時の条件は「大学選抜チームに勝ちでもすれば」というものでした。で、しほさんほどの人であれば、大洗女子の戦力も、大学選抜チームの戦力も、どちらも頭に入っているはずで(高校戦車道の責任者ですしね、しほさん)、つまり、圧倒的不利な条件であることはわかっていたと思うんですよ。
 隣にいた戦車道連盟理事長なんて、ものすごく不安そうな表情してましたし、普通に考えれば、かなり厳しい条件を出されている。
 あるいは、聖グロリアーナやサンダースなど、他校が助けに来てくれることを知っていた? いや、そんなはずはない。だって、役人がどういう条件を出してくるかなんて、誰にもわからない。角谷杏がつきつけた誓約書が、白紙に手書きの条件文無しであったことも、それを示唆している。あの場面ではやはり、そこまでの計画はなかったと考えるのが自然。
 それでも、あの時見せた表情は「これはもらったな」とでもいうような自信満々の笑みなんですよね。まったく、すっかり、100パーセント、娘が勝つことを疑ってない。どういう条件であれ、戦車道の試合でうちの娘が負けるわけがない、と、そういう表情です。
 これほどの信頼を、彼女は娘に寄せている。表情も佇まいも厳しそうなしほさんですが、なんてことはない、娘たちが大好きで仕方ないんじゃないですかね、本当は。劇場版でのしほさんには、そういう「一人の母親」としての愛情が随所に見え隠れして、とても味わい深いです。

 ついでに、あの時やはり自信満々だったのが蝶野亜美教官でした。あの人、ホントに西住流を信用してるんですねえ。あ、そういえばいますね、もう一人、西住さんを信じきってる秋山優花里って娘が。もしかすると、しほさんと蝶野亜美の関係って、みほと優花里の関係に近いのかも……? いや、さすがにそれはないかな(笑。

 今回はここまで、続きはまた次回に。

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