PS3、Wii発売の陰で


 Wii、発売しましたね。大方の予想通り「瞬殺」の勢いで売り切れたようで、この間小売店に行った時には「次回入荷日未定」の張り紙がでかでかと。

 数はけっこう用意していたと聞いていたのですが、それでもこの結果とは。Wiiの凄みというか、今回の次世代機の注目度の凄みというか。

 でもPS3にしろWiiにしろ、あとNintendoDSにしろ、いつ行っても「売り切れ」というのは、あんまり見てて気持ちの良いものではないですね。メーカーの好きでそうなっているわけではないことは理解できますが、もうちょっと供給の水流を確保できないものでしょうか。

 特に任天堂系のハードは小さな子供がほしがる類ものですしね。お父さんとお母さんに連れられて買いに行ったのに「売り切れです」って言われたんじゃ、可哀想です。

 PS3については、まぁこちらはどちらかといえば大人が買う類のハードだから、多少は我慢もできるでしょうけれど…。でもやっぱり、買いに行ったらある、というのがいちばんですよね。



 そこへ行くと、Xbox360は優秀っつーかなんつーか、もうそういう戦争とは無縁の場所で寂しく展開してますね(泣。使ってみるとけっこう良いハードなんだけどなぁ。

 昔から、どうもアウトローのハードに食指が動かされます。スーパーファミコンは持ってなかったけどPC-EngineDuoは持ってたし、PS2よりも Dreamcastの方が好きだったし。みんな良いハードでしたよ。それにソフトも充実してたし。「天外魔境2」(ハドソン)とかいまだに思い出すし、「ファンタシースターオンライン」(セガ)がコンシューマRPGの歴史を変えたことに微塵も疑いを抱いてないし。「SonicAdventure」(セガ)を最初に見たときの衝撃はいまでも忘れられないし、「銀河お嬢様伝説ユナ」(ハドソン)がなかったらギャルゲーに手を出すことは絶対なかったと思う。

 誰もが、きっと夢中になれるゲームが確かにリリースされていた。

 でも、全体のシェアで見れば、どちらもほぼ惨敗といって良い状態だったわけです。きっと、ソフトとハードと両方が揃っているだけではダメで、そこにハードメーカーの戦略とか、あるいは小売店の協力とかが必要なんでしょう。そして何より、「時代の風」がそのハードに吹くかどうか。それはほとんど「運」ですね。セガサターンが当初プレイステーション以上の売り上げを記録しながら、結果じりじりと敗北していったのは、きっと時代の風がセガではなくソニーに吹いたからなんでしょう。ある種、仕方のない話なんでしょうね…。



 しかし、シェアが低かろうと、時代の風にそっぽを向かれようと、リリースされるゲームには傑作が混じることが往々にしてある。

 年末のXbox360は面白いゲームのラッシュ状態で、ついつい神居も買い込んでしまいました。しかも3本も。うぁー、やる時間も無いのにそんなに買ってどうすんだ。



 一本目はこちら。「DEAD OR ALIVE XTREAM2」(テクモ)。押しも押されぬギャルゲーです。内容は、南国の島でひたすら女の子のご機嫌を伺いながら可愛い水着をプレゼントして着てもらい、ついでにせくしー画像をゲットしちゃおうという身も蓋もないゲームです。一般層に対する遡及とか、いっさい考えていないですね。これだけ割り切ってマニアックに製作してくれると逆に清々しいくらいです。女の子のモデリングはやたらエッチだし、水着はありえないほど際どいし、お尻に食い込んじゃった水着を指で直す仕種とか、そういう芸はやたら細かいし。イヤな言い方をすると、スゲー粘着質に作ってあります。よくぞここまで。



 でも、実はこのゲーム、あんまり遊んでないんですよね。それは、同時に買った次のソフトが死ぬほど面白かったから。









 大宮ソフトリリースの「カルドセプトサーガ」。カルドセプトシリーズは初めてですが、いや、これほどとは。基本はボードゲームとカードゲームのあいのこですが、ルールがかなり考え抜かれて構築されているので、その戦略性はかなりハイレベル。一手二手先を読むのは当たり前で、きっちり勝つなら序盤から終盤までの自分と相手の動きをかなりの深みまでシミュレートしないとダメ。しかもルーレットでコマを進めて行くのが基本なので、いくら頭で考えていても、運がよくなければ惨敗です。3回連続「1」が出た時は泣きそうになりましたね。CPU戦ですらそうですから、まだやってないオンラインでの対人戦は凄いことになってそうです。ストーリーもなかなかに重厚で、ヨーロピアンなグラフィックとあいまって、雰囲気ばっちりです。

 ネットでの評判を見ると、なんだかバグも報告されているようですが、これについても今のところ自分が進めている範囲では特に影響ありません(というかXbox360はハード個体による差がけっこう激しいらしい…)。

 とにかく、可愛い女の子そっちのけで、このやり応え抜群のカードゲームにどっぷり浸かってます。ペケ箱360を持ってる方、これは面白いッスよ~。





 そしてそして、年末の大本命「ブルードラゴン」(ミストウォーカー)も当然の如くゲットしました。

 とりあえず4時間ほど進めた感想。

 …主人公の声がメチャ違和感…

 つーか声低っ! 天外2の卍丸とか、ドラゴンボールの孫悟空とか、そういう声を想像していたのに、全然違うっ! なんて男らしい声…(笑。

 ネットでこの声優さん誰だと調べると、井上麻里奈さんという方らしい。知らんなぁ…。いや、最近の声優さんで名前がすぐ判るのは、せいぜい川澄綾子さんか落合祐里香さんくらいなんだけどさ。

 でも不思議なもので、慣れてくると何となく「これしかないかな?」と思えるように。あと数時間もすれば、違和感なく聴けるようになるでしょうか。

 それにまぁ、声はともかくゲーム自体は久々に本格RPGをやってるなーという感じで、大変良いですし。テイストとしては、さすが坂口博信と鳥山明というコンビだけあって、ドラクエとFFを足して2で割ったような感じです(笑)。そういう意味では予想を大幅には裏切らない作品ですね。主人公たちの分身である「かげ」の成長システムは、FFでいうジョブチェンジに近いし。

 まぁ、ドラクエかFFどちらかのファンなら(要は和製RPGが嫌いじゃなければ)、すんなり入っていける世界であることは間違いないです。

 作りこみも極めて丁寧で、美しいグラフィックと、調整し尽くされたバランス、テンポの良いシナリオなど、ほぼ非の打ち所のない出来だといってよい。

 正直なところ、PS3あたりでリリースされれば、ダブルあるいはトリプルミリオンが狙えるほどの作品だといって過言ではない。しかし哀しいかなプラットフォームがペケ箱ですから、ほぼ確実に売り上げは伸びないことでしょう。よく行っても50万…いや、30万本かなぁ。360のハードのシェアって、確か凄く少なかったような。

 坂口さんも、なぜ低迷することが明白だったXbox360でリリースしようと思ったんだろう。ペケ箱ユーザーとしてはもちろん嬉しいのですが、その一方で、「もっと大々的に売れるタイトルだよね」と思ってしまう。何となく複雑な気分です。

 「ブルードラゴン」のみならず、Xbox360には、こういった「PS3とかならもっと売れるのに!」と思ってしまうタイトルがけっこうある。先述の「カルドセプトサーガ」もそうですが、例えば年末に予定されている「ロストプラネット エクストリームコンディション」(カプコン)なんて、凄く面白そうだけど、これ開発費用を回収できるんだろうか?と心配になるほどだし、発売日未定の「トラスティベル~ショパンの夢~」(トライクレッシェンド)なんかは、ストーリーを聞いただけで鳥肌が立つほど面白そうです。ユーザーとしてこういうのもなんですが、 Xbox360じゃ売れないし儲からないよ…って思ってしまう。いちユーザーがやきもきすることではないんだけどもさ。

 まぁ、でも、とりあえずは、この作りこまれた世界の中で、楽しませてもらうことにしましょう。この先が花の道か茨の道かは、まだわからないんだし。



2006年12月10日




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