フォーミュラの季節


輝ける銀の矢――その光は闇を切り裂き蒼天を飛翔する。

王家の獅子――その咆吼は全ての者を畏怖させる。

気高き跳ね馬――その嘶きは頂点を知る者の雄叫び。

遙かなる地球――その雄大さは全てを乗せて走り続ける。

高貴なる翼――その誇りは天翔る鷹の羽ばたき。

日出処の巨人――その歩みは誰にも止められない。

青き闘将――その闘志は最速の彼方を見つめる。

奮いし猛牛――その荒々しさは荒野を切り開く力。

猛き闘牛――その猛々しさは不屈の魂の証。

駆け抜ける車輪――その回転は未来へと続く願い。

燃えさかる侍――その信念は滝壺から天に昇る飛龍となる。



長きに渡る覇権の争奪が、再び約束の場所で繰り広げられる。



いつ終わるとも知らぬ音速の戦い。

その先にまだ見ぬ世界が拓けることを信じ、彼らは己の全てを投げ打って戦場へと赴く。



さあ、刮目して見よ。



栄光の風が舞う大地に集いし勇者たちを。




今年もまたやってきたのだ



  地上最速の競演――フォーミュラの季節が。



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というわけで、はい、ついにやって参りました2007F1世界選手権開幕戦オーストラリアGPの開幕。開幕戦の開幕って、何となく刺激的な日本語の並びですね。いや、そんなことはどうでもよろしい。



もうね、毎年F1観るためだけに生きてるようなものでね。うん、F1がもしなくなったら死ぬね。他の何が揃ってても無理。もちろん今年も日本GPはチケット取る。鈴鹿じゃなくて富士になったから遠いけど、そのくらいどうってこたない。

とりあえず、富士スピードウェイのサイトで、チケット申し込みの事前登録は済ませた。あとは4月2日からの抽選申し込みを待つだけ。

…っていうか、抽選なんだ…。取れない可能性があるんだなぁ。できればA2席(メインスタンド1階ピット前)が良いんだけど、人気の席だから取れないかもなぁ。

くそっ、こんなの早い者勝ちで良いぢゃないか。そのために会社休んだって良いんだぞっ!(おいおい)



ところで、予選結果ですが、ついにスーパーアグリがポイントを狙える位置に来ましたね。内容でいえば、アンソニー・デビッドソンがQ2、佐藤琢磨にいたってはなんとQ3まで進出する快挙ぶり。既存のチームからの以降ではない、まったく新しいチームの結成二年目でこの躍進は素直にスゲー(たとえばレッドブルは 1年目から好記録を出していましたが、もともとジャガーを買収したチームなわけですし)。

それに比べて、何やってんだホンダァアアアア! スーパーアグリと同じエンジン、ギアボックスを使っていて(スーパーアグリのエンジンとギアボックスはホンダ製)、なに遅れを取ってるか! それも二年目の新参者に! 草葉の陰で本田宗一郎が青筋立ててるぞっ!



ホンダとは対照的に、テスト期間中から好調だったマクラーレン・メルセデス、フェラーリ、BMW・ザウバーは予選でも速い! 予想通りというか案の定というか、トップ2がキミ・ライコネン(フェラーリ)、フェルナンド・アロンソ(ルノー)というのもイイ感じにドラマチック。やはりこの二人はライバル同士です。本人たちがどう思ってるかはともかく。



一方、ルノーはやはりぱっとしませんね。あ、でも、それは決してアロンソが抜けたからではないと思う。だって、ドラテクならアロンソよりフィジケラのほうがレベルが上だもん。一例として、以前に「グランプリ特集」紙上で検証されていた、科学的データによるアロンソとフィジケラのドライビングスタイルの違い。やたら乱暴にステアを切り、ブレーキングもガチャガチャと落ち着きのないアロンソに比べて、フィジケラのそれはスムーズかつ正確だった。アロンソって、基本的に下手なんだよね…(取引先の同じくF1ヲタクの人と、よくアロンソの悪口で盛り上がる (笑))。

とりあえずは、マシンがまだ洗練されていないんじゃないかなぁ。フロントのダウンフォースが不足しているなんていう話があったし。2~3戦消化すれば盛り返してくるかな?



あと、気になるチームとしては、スパイカー・フェラーリ。エンジンはフェラーリのお下がりの上、チーフ・テクニカル・オフィサーにマイク・ガスコインがいるもんだから嫌でも期待せざるを得ないんですが(まぁ、資金とかの面で、期待しても無駄なのも判るんだけど、それでも)、結果は2台仲良く最下位とブービー。

でもがんばれスパイカー! ポイント圏外もいいとことはいえ、後方でのトーロ・ロッソとの順位争いもまた楽しいのだよ!



ま、何はともあれ、今週末からまた半年あまり、甲高いエンジン音に胸躍らせるシーズンが続くわけです。

何よりも熱く、刺激的な、フォーミュラの季節がね。



ちなみに、冒頭のアオリ文での各チームの比喩については、跳ね馬とか銀の矢とか一般的なキャッチコピー以外のやつは全部自分で考えました。なお、一つ目から順に、以下のチームを示しています。



輝ける銀の矢 → マクラーレン・メルセデス

 お決まりのキャッチコピーですね。



王家の獅子 → ルノーF1チーム

 去年一昨年とチャンピオンだったのと、スポンサーのINGのマークから想起。



気高き跳ね馬 → フェラーリ

 フェラーリといえば跳ね馬。跳ね馬といえばフェラーリ。これもまたお決まりの文句ですね。



遙かなる地球 → Hondaレーシング

 ニューマシンのカラーリングが「地球」なので。でもF1のイメージじゃないよね。



高貴なる翼 → BMWザウバー

 BMWのロゴの由来のひとつであるプロペラを翼に置き換えてみました。あとはまぁ、高貴っぽいイメージだし。



日出処の巨人 → トヨタ・レーシング

 日本が誇る世界の巨人・トヨタ。というわけで。F1ではまだ巨人じゃないけど。



青き闘将 → ウィリアムズ・チーム

 青はウィリアムズのイメージカラー。闘将はチームトップのフランク・ウィリアムズの通り名「車椅子の闘将」から。



奮いし猛牛 → レッドブル・レーシング

 牛だし。他に思いつかなかった。チームイメージからすると「奔放な」とかも考えたけど、強そうじゃないし。



猛き闘牛 → トーロ・ロッソ

 これも牛だし。いくらレッドブルのコピーといっても、牛まで真似するこたないじゃないか。



駆け抜ける車輪 → スパイカー・F1チーム

 スパイカーのマークが車のホイールだったので。あと羽根もついてたけど、これは無視で(笑



燃えさかる侍 → SUPER AGURI F1チーム

 日本のチームということで侍。ロゴマークが「炎」を表していることから、「燃えさかる」とつけてみました。



けっこう頑張って考えてみた。

それにしても…



やっぱり今年のホンダは浮いてるなぁ(笑




2007年3月18日




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