急かされて読むと読み落としが心配


同僚「ねぇねぇ、『邪魅の雫』って買う?」

私「京極の?」

同僚「そーそー」

私「買うと思うけど。出てたっけ?」

同僚「今度出るよ。26日なんだけどさー」

私「へぇ。じゃあその日は書店に寄らないといかんなぁ」

同僚「やっぱ買うんだぁ。よしよし」

私「え、いや、なんで?」

同僚「高いじゃん?」

私「は?」

同僚「最近金欠でさー」

私「はぁ」

同僚「京極ってさー。面白いんだけど、分厚いから値段がね」

私「…貸せと」

同僚「さっすが! じゃあ読んだらお願いね!」

私「いや、まだ貸すといってない。って、聞いてる?ねぇちょっと!」





つーわけで、買ってきました。京極夏彦新刊「邪魅の雫」。いや、決して同僚の女の子のためではなく、自分のために。相変わらず、集めたら石垣ができそうな分厚さです。これ一冊で、普通のノベルス3冊分は本棚のスペースを食うのでたいへん迷惑。…いや、中身もそれ相応に面白いんですけれども、ねぇ、もうちょっと薄くてもいいんじゃないッスか。持ち運びもたいへんなのよ。電車の中とかで読むときにね、席に座れなくて立って読むときとか、ほら、鞄とか持ってるとね、片手で読むわけじゃないですか、そうすると、ねぇ。

…いや、いいんですよ、面白ければ、うん。

ちなみに、同僚はきっと待ってるんでしょうけれども、ここでのみ告白すると、まだ「陰摩羅鬼の瑕」を読んでないんですよ、うわぁ、言っちゃった言っちゃった。これを読んでからだから、もうちょっとかかるかなぁ。…うう、早く読まないと怒られりゅ…。




ちなみに、書店ではもう2冊ほど買い込んできました。相変わらず、本には金に糸目をつけてません。

まず一冊は、「UFO大通り」(島田荘司:講談社)。御手洗潔シリーズの最新作。中篇が2本入っているようで、たいへん楽しみです。で、また装丁が凝ってるんだ、これが。半透明のカバーから、カバー下の表紙に描かれたミステリーサークルがぼんやりと浮かんでたり、カバーの題字と表紙の題字の位置が同じ位置で、表紙の方が立体化されているためになぞるとちょっとデコボコしてたり。やたら金かけてます。




もう一冊は、「ウロボロスの純正音律」(竹本健治:講談社)。ウロボロス最新作キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! ようやく書籍化です。いったい何年待ったことか。ここまで待たされたからには、「純正音律」くんにも、私が手に取るのを"待って"いただかなくては。そう、読んでないまま溜まっている本がなくなるまでずーっと、ずーっと…。ふふ、ふふふ。…って、冗談抜きで、本溜まりすぎだから、私。ところで、つい一週間前の奥付なのに、三省堂で平積みになってない「純正音律」…。あのー、ミステリマニア垂涎の書なんですよ、これ。もうちょっと歓迎ムードで取り扱っていただけないッスかね…。



さて、三省堂で会計を済ませると、なにやらパンフレットのようなものをいただきました。レジのお姉さん曰く「『邪魅の雫』をお買い上げの方に漏れなく差し上げております」とのこと。見ると、「講談社ノベルス京極夏彦全作品解説書」とあります。へぇー、こういう販促物を作ってもらえるようになったんだなぁ、京極。デビュー当時、「あのレンガみたいな本の人?」とイロモノ扱いされていたのが嘘のようだ。

中身を見ると、これまでの京極堂シリーズの簡単な紹介と、あと、京極夏彦の手による、これまで登場した妖怪のイラストが載ってました。…一瞬、水木しげるかと思うような絵柄です。さすが水木門下生。とりあえず、コレクターズアイテムとしては面白いんじゃないですかね。たくさん配布してるでしょうから値はつかないでしょうけど、ファン必携の品!みたいな感じで。



それにしても、分厚い本ばかり三冊も持ち歩いていると、さすがに腕が疲れます(笑)。みんな、もうちょっと短く削ろうぜ! 短くまとめるのが作家の腕の見せ所なんだし!

とりあえず、何から読もうかな。…って、そうか、「陰摩羅鬼の瑕」からか。…うう、早く読まないと怒られりゅ…。



2006年9月27日




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